戦略を検証する時に気をつけたい点

皆さん、今週もお仕事お疲れ様でした。Sandです。

さて、今日は私が自分で開発した戦略「ボラタン」について少しお話しながら、戦略を作る時に気を付けたい事を考えてみたいと思います。良い検証結果のものを作るという当たり前の大前提は省いて、それ以外に注意したい点を書いていきます。

なおこの戦略は(販売戦略には遠く及びませんが)私の中で現在とても大事な戦略なので、細部までは公開できません。ご了承ください。

一つは自分の戦略をもちたい

イザナミを運用していくに当たり、最初は販売戦略を購入する事をお勧めしておりますが、それでも一つは自分の戦略を加えてみるというのも良いと思います。

まずなんといってもその戦略に愛着がわきます。勿論成績が悪ければ、愛着どころか、憎悪の気持ちがわいてしまうかもしれませんが、バックテストでちゃんと成績が出る事を確認していれば、後は自分を信じて、自分の作った戦略を可愛がってほしいですね。

さてボラタンは、以前にも書いた通り、マエストロの熊谷さんが良く提案する型の銘柄チャートを再現しようとして作った逆張り系の買い戦略で現在のエース戦略であるスイングキュルLUは順張りであるため、同日に同じシグナルが出る事はまずありません。

ただこの戦略はシグナル数も多くなく、シグナルが出ても約定する事も少ないので、ヒット数はそれほど多い戦略ではありません。14年で700回(複利運用すれば1000回を超えます)なので平均週1回のヒットと言うところです。これだけだと少なくて物足りない感じですね。

その代り勝率はバックテストで75%越えであり、分散投資の検証結果後でもほぼ70%を確保できる戦略です。

ボラタン1

開始500万円で、単利、手数料は2000円(往復)としっかりとっています。

最大DDはリーマンショックの時で-170万円・・・(まったく優秀とは言えません)。

ここでバックテストと分散投資の検証結果における勝率が異なる理由を考察したいと思います。バックテストは資金に関係なくシグナルが出たらすべてに仕掛ける為、もし仮に1日200件のシグナルが出ても全部仕掛けていきます。しかし分散投資では資金の割り当てが決まっているので、1日200件のシグナルが出ても仕掛けられるのはその時の資金の中だけです。

そして勝率は基本的に多くシグナルが出ている時の方が良い事が多いです。なぜなら元々優秀な成績を収めるように考えられて作られているので、シグナルが多い時はその戦略に有利な環境にあると考えるのが自然だからです。

シグナルはバランス良く出ることが大事

よってバックテストだけで満足してはいけません。バックテストの結果の中で、シグナルが固まって出ているのではなく、まんべんなく広範囲に出ているかどうかは必ずチェックしたいところです。

もう一つヒット数と期待値のバランスも非常に大事です。検証においては、この2つの数値をかけて出た答えが最終的な戦略の評価になると思います。

いくら期待値が高くても年に数回しかヒットしないとそのヒットを待つのが苦痛になりますし、ヒット数があまりに多く期待値が低い場合は、注文も大変だし、その後の値動き、検証なども煩雑になり、何より手数料の影響が大きくなり、資金分散投資がしんどくなります。また一般的にヒット数が多くなると期待値は下がってしまいます。少ないと言っているボラタンでも週に1回はヒットする戦略です。

さて、話を戦略に戻しますが、ヒット数が少ないので、1銘柄当たりの取引金額は大き目に設定してあります。但し、時々それなりの数のシグナルが出るので、シグナル数が多い時は1銘柄当たりの取引金額を小さく変更するように設定しています。

この辺のきめ細かな資金設定が簡単に出来るのもイザナミの良いところだと思います。

この戦略を釣りに例えると、大き目のエサを付けて深くに糸を垂らし、魚が釣れるのをじっくり待ち、ヒットしたら大物を釣り上げるというイメージです。

もしヒット数が多い戦略なら、1銘柄当たりの取引金額を少なめにして、多くの銘柄に幅広く仕掛けられるように設定するべきです。さしずめ釣りでいう餌をまいてやるサビキといった感じでしょうか。

さてこの戦略の検証結果をグラフにすると、所々で、大きなDDが発生している事が分かります。

ボラタン2

今年の分散投資結果です。今思えばすごいタイミングで運用を始めたものです。

この戦略は場合によっては、最初に大きなDDがきてすぐ回復するという傾向がとても強く出来ている事が分かります。

戦略の癖を見抜こう

この事を分かっているのと分かっていないのでは運用中に大きさ差があると思います。分かっていれば、大きなDDが来ても、そのまま淡々と次の仕掛けを行う事が出来ます。そうすると過去の検証では、DDを埋めてくれることが分かっている(期待される)からです。

もしこれが分かっていなければ、この大きなDDでビビってしまい、そこで運用を止めてしまう恐れがあります。違うブログでも運用停止した時点が底だったというような事が良く書かれています。

この最初のDDを発生させないように考えるのも大事ですが、まだ私のレベルではそれが出来ていません。それを避けるようにすると全体の成績が落ちてしまうので、必要経費と思うようにしています。勿論さらに突っ切ってDDをしてしまうような場合は、運用を停止しなければなりません。目安として過去の検証でできた最大DDを更新してしまったら一旦運用を停止する事も必要となるでしょう。

この戦略はDDが深く販売戦略に比べると明らかに劣ったB級戦略なのですが、14年という長きにわたる検証で最終的にそれなりの運用成績をあげているので、他の戦略と併用すれば、問題なく使える戦略だと信じています。前回も書いた通りこれ1本ではさすがに怖いですけどね。

今回は戦略構築について注意したい点などを記載しました。本当はカーブフィッティングという落とし穴もあるのですが、これは私もまだ勉強中で記事に出来るほどのレベルには来ていないと思っています。その時がきたら書いてみたいですね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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