システムトレードに必要なもの~基本4|トレード記録

今回はシステムトレードに必要なものシリーズで書いてみたいと思います。

絶対に必須というわけではないのかもしれませんが、私が個人的に考えるに、「記録をつける」ことは極めて重要だと思います。

「トレード記録ならイザナミに表示されているから必要ない」と思われるかもしれません。それはそうかもしれませんが、それでも私は記録をつけることをお勧めします。

なぜか?それを以下に書いていきます。

イザナミと実トレードは乖離がある。
イザナミは優秀な機能を備えており、かなりの部分が設定できますが、記録という点では万能とは言えません。たとえばスリッページは何%になるかを仕掛け条件で設定できますが、日別や個別に設定することはできません。

いうまでもなくスリッページはトレードごとに異なり、その大きさはまちまちです。実トレードでの平均スリッページが設定に対して大きいのか小さいのか、増加傾向なのかなどは実トレードの記録を取らなければわかりません。

当然、トレード成績もイザナミの成績とは乖離します。

その他に手数料、金利、発注ミスや裁量を入れた場合など、ブログで公開しておられる方も全員乖離があります(当然でしょうけど)。

イザナミでの検証では儲かっていても実トレードでは損をしているなんてこともあり得る訳です。
振り返りの反省と検証が可能
トレードごとの記録をつけていき、それを1か月毎など定期的に集計する事で、実トレード(検証トレードではない)の振り返りが出来ます。私も1か月毎に各システムの成績を集計し、勝敗や期待値の実績を集計しています。

この時にマイナスが続くようなシステムがあれば、気になって仕方がなく、改良するなり、停止するなりの方策をすぐに講じます。

毎日のトレード時にはマンネリ化し、惰性でトレードしてしまうかもしれません。ですが、1か月に1度でもその月のトレードを振り返る機会を「集計」という作業で確保しておけば、いやでも振り返る事になります。

これはスロットやパチンコで生活できるレベルの達人なら必ず行っていると思います。人の記憶は都合よくできており、勝った時は良く覚えているが、負けた時はすぐに忘れてしまう傾向にあります。

記録をつけていない人は、自分の想像で「これぐらいの収支かな」と思うのはたいてい甘目になってしまいます。

これが定常的な勝利(毎回勝つという意味ではなく、長い目で見て勝っている)から遠ざかる事になります。

トレードの場合は、証券口座で残高がいつでも確認できるので、トータルで浮いているのかどうかの判断はできますが、システムごとの内訳などはわかりません。

そんな状態では不安でトレード出来ないと思う人の方が成績は良いと思います。
色々な気づきがある
記録は手入力が基本です。私は昔、スロットをバイト代わりにしている時はメモ帳に手書きで書いていました。書くようになってから収支が安定して勝てるようになったのも事実です。

さて、システムトレードに戻りますが、私は銘柄番号、会社名、トレード株数、買値と売値とそれぞれの日付、スリッページがあるシステムの場合はスリッページまでを記載しています(収支や期待値は自動計算)。

これを繰り返すと、銘柄番号と会社名がある程度覚えられます。ファンダメンタルをみないシステムトレードに会社名などは必要ないというご意見もあるかもしれませんが、「この銘柄はこの前違うシステムで仕掛けていたな~」とかチャートを見ていても「以前ここで仕掛けたな」などをある程度思い出すことができます。

それはシステムの欠陥への気づきや新たなシステム開発のヒントにきっとなるものと思います。

多少の時間はかかりますが、それ以外に記録を残すことに対するデメリットはないと思います。
誰でも出来る訳ではない
この記事はシステムトレードに必要なものの基本編と書かせてもらいました。エクセルに記録を打ち込んで、ある部分は自動計算できるように式を入力するだけなので、ちょっとしたエクセルの知識があれば誰でも出来るように思えます。

ところが、これもスロットの例で恐縮ですが、昔スロットで稼いでいる時にその方法を教えてほしいと後輩が何人か「弟子入り」しましたが、この「記録をちゃんとつけるように」と言っても誰も実践せず、結局誰も定常的に勝てるようになりませんでした。

現在ソフトバンクホークスが日本シリーズを戦っていますが、第2戦をテレビで見ていると解説の方が「ソフトバンクの選手はみんな全力で走り、常に次の塁をうかがう姿勢を忘れない。これがこのチームの強さの一因である」と言っていました。そして続けて「この当たり前のことが、プロ選手であってもなかなか出来ないものなのです」と言っているのを聞いて、このトレードの記録付けも同じようなものだと思いました。

そういう意味で、やった人だけ確実にシステムトレードのレベルが上がると思われる記録付けは、是非実践することをお勧めします。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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2 thoughts on “システムトレードに必要なもの~基本4|トレード記録

  1. ペンギン

    こんにちは、
    毎日ブログを拝見させてもらっている、
    シストレ暦半年の初心者です。

    トレード記録を付ける記事で、ちょうど私が作成している
    「株の家計簿」システムに似てる話題がありましたので
    書き込みさせてもらいました。
    私も、トレード記録は大切だと思います。
    しかし、フリーソフトや有料ソフトをいろいろ
    試してみましたが、私が望んでいる事はできませんでした。
    できないなら自分で作ってしまおうと、
    現在、Web画面上で株の収支が記録できる、
    「株の家計簿」システムを作成しています。
    これが完成すれば、トレード記録を
    付けるのが少しは楽になると思いますので、
    シストレユーザーに役立ててもらいたいと思っています。
    今年中には完成させる予定です。

    株の家計簿紹介ページ
    http://kabu7.jp/kakeibo_help.php

  2. Sand Post author

    ペンギンさん、コメントありがとうございます。
    家計簿的な記録ソフトですか、リンク先が開かないので何ともいえませんが、
    証券会社からそのままデータを引っ張れれば作業は大幅に楽になるでしょうね。
    私はせっかく2年も付けた今の記録をどこまで積めるかやってみたいので、
    このまま地道にやっちゃいそうですが(^^;)

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